これでいいのかインド航空事情

      
これはカルカッタからバンコクに飛んだ時の話です。
インドを離れるのは、寂しいなーと思いながら空港に来ると、
すぐにそんなことは言っていられない状況になりました。

350人ぐらい乗る飛行機のチェックインをする職員が来ないのです。
無意味に一時間ほど待たされてチェックインが始まったと思ったら、
なんとあんなに人間があまっているインドのくせに、職員は一人なのです。

しかも、手書き!です。手作業で進めるので異常に時間がかかります。

さらに、インド人は列に並ぶという概念がないので一人の職員にたいして20人
ぐらいチケットを持った手が殺到しているのです。
こんな感じなのでとても効率が悪いのです。

死に物狂いでチェックインすると次に待っていたのX線検査です。
しかしこの検査官も来ていないのです。
また無意味に待たされました。やっと検査官が来て検査が始まったかと思うと
かなり適当ではっきりいってやらなくても同じでした。

それなのに彼のせいで一時間も待たされたのでした。
やっと一連の手続きが終わり後は飛ぶだけだと思った時、館内放送が入りました。

「現在、機長がまだ来ていないので機長が来るまでお待ちください。」


これには怒りを通り越してあきれてしまいました。しかしこんな機長に命を
預けて大丈夫なのだろうか?と心配してしまったのは僕だけではないはずです。


有言実行

      
インドでは小さい子供が「バクシーシ」と言ってお金を恵んでもらいに来ます。
今迄元気に遊んでいた子供も日本人を見かけると切なそうな顔をして金をせびりに
きます。その時彼らは色々な理由を言ってお金をせびりに来るのです。

「家に兄弟が7人いるんだ」「5日間ご飯食べてないんだ」などなど。

マトモにくれてやっていたのではきりがないので、僕と一緒に行った友達は
あげないことに決めていました。そんなときジャイプールと言う街で出会った
子供たちは凄かったです。例の如く列車が8時間遅れてその街に着いた時のことでした。
(ちなみに4時間の予定が12時間もかかった。)

駅を出ると子供たちが4人ほどやってきて友達に「金くれ」と言ってきたのです。
友達が「あげないよ」というと
           

「くれなかったらうんこ乗せるぞ!」

と謎の脅しをかけて来るのです。かねをくれなかったらうんこを乗せると言う発想に
は驚かされます。「なんでこんなことを考えることができるのだ。」と。友達が
「なにいってんだ、あげないって」と断って彼らを追い払った次の瞬間!!!



友達の靴の甲の部分になんと!?うんこが、てんこ盛りで乗っているではないか!


一体いつ乗せたのだ?どうやって乗せたのだ?インドで野良牛の糞を踏むことは
珍しくないがどう踏んだって蹴ったってこんな乗り方はしないだろと言うくらい
奇麗に乗っていたのです。後で推測したところによると、友達が一人としゃべっ
ている間に他の3人のうち誰かが手で乗せたのでは、と言うことになりました。
しかし、乗せても彼らには何もメリットがないのにきっちり乗せていった4人組が
僕はなんとなく好きになってしまいました。被害者じゃなかったし・・・


インド的日本語



        インドでは誰が教えたのかわからないがヘンテコな日本語をしゃべる
インド人が多いです。ある街では朝6時にも関わらずハイテンション
な子供が10mぐらい向こうから日本語で「おーい!」とよんで

      「コマネチ!コマネチ!」

と例のポーズをしながら言うのである。
「だから?」とは思うのだが彼はあくまでも真剣だった。
彼にコレを教えた人は、どう言う意味だと言って教えたのだろう?
と思いました。

似たような話で、知り合った人がインドでインド人に

      「オイ!中村!」

と言われたのでその人は中村ではなかったので無視していると
「中村、中村」としつこいので「なんだよ」というと

      「俺とお前は中村じゃないか」

と訳のわからないことをぬかすらしいのです。
きっとそのインド人は、
友達=中村とでも教えられたのかもしれません。

他にもインドでは「なにいってんの?」というインド人がワンサカいます。
例えばなぜか日本のワイドショーネタに詳しい人。

僕がインドに行った時は、ちょうど松田聖子と神田マサキの離婚騒動で
日本のワイドショーがにぎわっていた頃です。
と言ってもこの事実を聞いたのはこのインド人からが初めてでしたが・・・
街で歩いていると

          「ちょっといいですか」

と言い寄って来るのでまたうざったいのが来たなーと思っていると
「聖子ちゃんと神田さん離婚しましたね。知ってますか?」
と言って来るのです。「ほえ?」と思いました。
最初、彼が何を行っているのか分かりませんでした。

やっと彼の言っていることが理解出来た時、
彼は僕たちに何を売りつけようとするでもなく「それでは」
と言って去っていったのでした。

彼は聖子もマサキも見たこともないのだろう。
一体誰から情報を何のために仕入れて来るのだろうかと、
不思議に思ったのでした。

お土産バトル



       旅行にでたらやはりお土産が欲しくなるものです。
そしてインドでお土産を買う時は、大変苦労します。(何処の国も大変だけど)

なぜなら彼らは外人を見つけると法外な値段で売り付けようとするのです。
値段を聞くと売り値の10倍ぐらいからふっかけて来るのは当たり前です。
だから値切って半額になったとしても5倍ボラレているのです。

そんなお土産バトルの中で、インド人がいろんなアプローチで客に
よって来るのが非常に面白いのです。

まず多いのが「ハーイ、フレンド!」と言ってよって来るのです。
そして「フレンドなんだからコレ買いな」と言って来るのです。
この方法かなり、しつこいので僕はいつも
「ハーイ、フレンド」と言われると

「ノーフレンド」(友達じゃねーよ)

と言って頭ごなしに断っていました。
他にも「お土産いらない」と言うと
「お前は友達いないんだろう」と感情を逆なでするようなことをいって
来る人がいます。彼はこの発言をしてその人がお土産を買ってくれると
思っているのでしょうか?

他にも面倒臭い奴もいます。

「コレ買わないか?」と言ってくるので「いらない」と言うと
「ホワーイ?(Why?、何故なんだ?)」
と言うのです。お土産をいらない理由を彼に説明しなくてはいけないのでしょうか?
最初のうちは僕も真面目にいらない理由を言っていたのですが、説明を終えてもまた

「ホワーイ?」

と気の抜けたような質問をして来るのです。その内、疲れてきた僕は、

「ホワーイ?(何故なんだ?)」と聞かれると
「ホワイ、ホワーイ?(何故何故なんだ?)」
と聞くようにしました。するとインド人は
「・・・・」と困った様な表情をして色々答えようとしていましたが
「何故、何故と聞くんだ?」

と言う質問には答えようがなく、退散していきました。
今度インドに行く人は、使ってみると効果テキメンです。使ってみて下さい。

お土産バトル2



       お土産売りをいかに、かわすかということが旅の途中から結構楽しくなってきました。
そこで僕が使ったのが日本人じゃない振りをするということです。
インチキ日本語でしゃべりかけられた時は、「何を言っているのかわからない」
と言った表情をすると結構諦めてくれたりするものでした。

しかしある時、「ハーイ、ジャパニ(ジャパニーズのこと)フレンド。何処にいくんだ?」
と言って来る奴が居たので分からない振りをして、「日本人じゃないんだ」

と言うとイキなり「バーカ、バーカ」と言うのです。
むかついて「なんだと、このヤロー」と言ってしまい「やっぱり日本人じゃないか」
とバレてしまったのです。インド人に負けてしまった気がしてとてもむかつきました。

次に僕が取ったのが、モンゴル人の振りをすることでした。
ジャイプールと言う街でバスで宮殿に観光に行った時、早めにバスに帰って来てしまい
案の定お土産売りのターゲットになってしまったのです。

バスの中までは入り込んできて強引に全く欲しくない「付け髭」などを
売りつけようとするのです。「ジャパニ?」と聞くので、
僕は、「僕はモンゴルと言う国から来た。モンゴルを知っているか?」
と聞き返しました。すると、いつも知ったかぶりをするインド人が

「知らない。いい国か?女はかわいいか?」などと言って来るのです。

コレはしめたと思い、僕は「モンゴルの女は最高だ!俺なんて彼女が6人いる」と言ったら
何処の国の人もやはり下ネタが好きらしく、大いにのってきました。

それからというもの下ネタで大いに盛り上がりました。新たに来る売り子も帰ってきた
バスの運ちゃんも混じり国際下ネタ会議が開かれました。

運ちゃんなんて「妻は一人だが愛人は7人だ。一人取り替えよう!」
僕のモンゴル話を信じまくっているのでした。このようにして15分ぐらい大いに盛り上が
り他の人たちが帰ってきてバスが出発する頃には僕と彼らは仲良くなり、みんなで一列にな
って手を振りながら僕を見送ってくれたのでした。

他の人にもお土産を売ることを忘れて・・・

 


インドの車窓から



      
インドではあらゆる交通機関に時間通りに走るという概念がありません。
一応時刻表はあるのですが全くもって何のための時刻表なの?と思うぐらい
時間通りに来ないのです。

そんな環境に慣れはじめた頃、僕は電車に乗りバラナシと言う街に行くことにしました。
駅には、何かの間違いで時間通りに来るといけないので、
時刻表にある時間にしっかりいきました。すると、なんと
電車が時間通りに来たのです。

珍しいこともあるなーと思いつつ乗り込もうとすると、駅員が「チケット見せろ」
と言うので、見せたら「この列車には乗れない」と言うのです。
何を言っているんだと思い、「なんで?」と聞くと、

「確かに、この列車はバラナシ行きだが、24時間遅れの昨日の列車だ

と言うのです。時間通りだけど、時間通りじゃないというか・・・ と言うことは
僕の待つ電車は明日に来るのか?と聞くと「分からない」と言うのです。

しょうがないので持久戦を覚悟していたら、5時間後に僕の待つ列車がやってきました。
いったいどうやって19時間も遅れを取り返したのでしょうか。
とても不思議なインドの電車でした。



インドの車窓?から2

      
インドに行くと誰でもボラレます。自分ではボラレテないつもりでも何処かで確実に
ぼられています。さてさて、僕も例外なくボラレました。一番大きなボラレは、上の
5時間遅れの電車に乗った時のことです。今迄ずっと2等で旅してきたので、たまには
リッチに1等で移動してみようと思いました。これがあとあと泣きを見るはめに・・・

タージ・マハルのあるアグラと言う街の駅で、3日後のチケットを買いました。インド
の駅もコンピュータが導入されているところもあり、数日後の券も買えるのです。

この時も駅の一つの窓口に人間が殺到し、2時間ぐらいのバトルの末にようやくチケットを
手にすることが出来たのでした。思い起こせばこの時、何故しっかりチケットを確認し
なかった
のかと不思議に思うのですが、この時は油断していて確認を怠ってしまいました。

そして、3日後、駅に行き上にあるようなハプニング?の末、列車に乗り込みました。
そして、僕は1等車に行くと僕の席がありません。というかチケットを良く良く見ると

普通なら、4号車の28番とか書いてあるのに、
僕のチケットには

QWPL号車のQWPL番と書いてあったのです。

やられちゃいました。
何ともこの暗号のような、号車も席番もあるはずがありませんでした。
全くもって僕の油断から来ているのですが、駅員から買ったと言うことで、まさか偽物
のチケットをつかまされるとは、思ってもみなかったのでした。しかしかろうじて
電車の名前だけは会っていたのでその電車には乗ることができたのでした。しかし何処にも
僕の居場所はなく、(網棚や通路もぎっしり)ようやく僕がたどりついたのは、

トイレの脇の連結部分

でした。

そこは、世紀末の匂いが漂っていました。毛布が落ちていると思ったら、その下に
もうすぐ逝ってしましそうなぐらい細い男性が寝ていました。たまに起きて来るのですが
おそらく彼は無賃乗車なのでしょう、車掌が乗車券を調べに来るとパタッと寝込み
元の落ちている毛布になってしまうのでした。車掌も彼に全く気付きませんでした。

車掌が行ってすぐ、彼はいきなり「ボゲエ」と大量の血を吐いたのです。あまりの
ことに僕はどうしていいか分かりませんでした。元々病気っぽかったのですが目の前で
大量の血をはかれても、医者じゃないので何もしてあげられないし、その時は失礼
なのですが、何か病気に感染したら困ると言う思いのほうが優先してしまい何も出来
ませんでした。また、ここはトイレが近いために、人通りが激しく、しかも皆なぜか
ここでツバ(痰など)を吐いていくので衛生環境は最悪でした。

途中の駅で水を買い、チョビチョビのんでいました。ボーッと流れ行く景色を眺めていて、
水をもう一回飲もうとペットボトルを手探りで探すと、元あった場所にないのでおかしいなー
と思い周りを見渡してみると、さっき血を吐いていたおっちゃんが僕のすきをみて

今まさに飲んでいる瞬間でした。

彼は見つかってヤバイと言うような顔を
して、バレバレなのに、そっと元あった場所に水を返そうとするのでした。
一部始終僕が見ているのに・・・

しかし彼から返してもらっても絶対飲む気になれないので
そのまま彼にあげました。僕としてもなんとなく彼の役に立てた気がした出来事でした。

これからインドに行こうと思っている人はチケット買ったら毎回ちゃんとチェックしましょう!


インドの地下鉄

      
なんとインドのカルカッタには、地下鉄が走っています。道路ではいまだに、人力車が
走っていたりするのに。しかも、なんと自動改札なのである!コレには驚かされました。

しかも殺人的な渋滞とは無縁で、なんとも快適に目的地方面へ行けるのです。しかし、
そんな地下鉄でもインドらしいアバウトさを発見してしまいました。それは、自動ドア
に関する話です。この地下鉄、自動ドアで開くのですが、僕の乗った車両のドアの一つは
開く時に、片方だけ開いて、片方は壊れていて手で開けるのです。こんなことには地元
カルカッタっ子も慣れたもんだという感じでした。僕もこんなことでは、別に驚きませ
んでした。そして発車の時、向こうのほうから駆け込み乗車をして来るインド人がいました。

僕は、彼のペースから行けばギリギリセーフだろうと思いました。当の本人もそう
思っていたことでしょう。そして彼が列車に乗り込もうとしたまさにその時、ドアが
閉まりだしました。ここで、驚愕の事態が発生しました。

なんと、さっき手で開けた方のドアが恐ろしく早い速度で「ドカン!」と閉まり
彼は予想外のそのドアの速度に見事に敗れ去り、ふっ飛ばされていました

そして痛がる彼をさらに追い打ちが!!

今度は、普通の速度で閉まってきたもう一方のドアにもぶつかり
両方から挟まれてしまったのでした。

なんとか抜け出ましたが、最初のドアの衝撃は見てる僕らでも
背筋が凍るほどだったので、彼はかなり痛がっていました。その後も4駅ぐらい
乗っていましたがそのドアは閉まる時だけ外れそうなぐらい早く閉まっていました。



カルカッタで地下鉄に乗る人は、予想外のことが起こるかもしれないので注意しましょう!


リクシャーの話

      
インドにはオートリクシャー<オートリキシャ>なる乗り物があります。
チャリンコを改造したのをリクシャと言い、エンジン付のをオートリクシャと言います。
ここでは面倒臭いのでリクシャ=オートリクシャと思って下さい。

これはタイで言う所の「トゥクトゥク」です。3輪車のタクシーみたいなものです。
タイのトゥクトゥクはインドのオートリクシャーに比べパワーがあり、早いです。
一方このリクシャーは排気ガスだけは大型ダンプ並みに排出するのにパワーは
やる気を出した野良牛ぐらいなのです。一馬力ならぬ一野良牛力です。

しかしこんな乗り物でもインドにいる時はお世話になりました。危ない目にもあいました。

初めて乗ったのは、インド到着10時間後ぐらいだったでしょうか。初めて乗った
リクシャーは、かなりエキサイティングでした。走行中は、人や牛や車にぶつかりそ
うになるけど、いつもわざとじゃないかと思うぐらいギリギリでかわすのです。

片側3車線ある道路で、一番右の追い越し車線に野良牛が寝ていてもキューと音を
立てて見事にかわしていきます。しかし牛も少しは遠慮して左側の車線で寝るとか
歩道で寝るとかすればいいのに、かなりの危険をおかして一番右の追い越し車線で
寝ているのです。あれでは、落ち着いて寝れないだろうし、下手したら死ぬのに・・・

後一歩考えて頑張れないのがインド人のようであった。そんなリクシャーにもかわ
せないものがありました。それは、なんと。リクシャーなのです。それはどう言う
ことかと言うとリクシャーの後ろのナンバーのところに「KeepDistance」

距離を取れと書いてあるにもかかわらず、走行中でも50cmぐらいしかあけなかったり
停止中には3cmぐらいとほぼぶつかっている状態なのですが、やはりそんなに近い
のでぶつかることもあります。僕の乗っているリクシャーもキープディスタンスと
書いてある所にバインとぶつかって止まりました。僕はこの時リクシャーが初めて
だったので、オイオイぶつかったよと思い運転手に「大丈夫なのか?」と聞いた所
おきまリ通り「ノープロブレム」と言う返事が返ってきたのです。ぶつかっておいて
「問題ない」はないだろうと思っていたのですが次の瞬間!!

後ろから来たリクシャーも僕の乗っているリクシャーに追突して止まったのです。


これを見た瞬間、インドではこれは良くあることなのかなと思い運転手を見ると
ぶつかられたのに、さわやかな顔で「なっ問題ないって言ったろう」と言ったのでした。
しかし、あんなに上手に障害物をかわしていくなら止まる時ぐらいしっかり止ま
ればいいのにと思うのですが、そこらへんは「ノー問題」としておきましょう。


リクシャーの話2

      
さてさて上でも書いたのですが、インドにはリクシャなる高公害車があります。これを
運転するインド人にも悪徳商売人がいます。その中で僕が出会った売人を紹介?します。

それは、ジャイプールと言う町での出来事でした。僕はインドに来る前に、日本人で
行方不明になった人の親と連絡を取り、その人のポスターを持って各地に貼って周っ
ていたのです。そしてこの町に着いた時もいつものように、まず泊まっている宿の人に
「ポスターを貼らしてくれ」と頼むと快くOKしてくれたので掲示板みたいな所に
貼っていました。するとそこの宿の主人と仲良くしゃべっているおっさんが、話か
けてきました。そしてシバラクしゃべっているうちに、
「警察にも行ってポスターはっておいたほうがいい」と言う話になリました。

するとそのおっさんが「一緒に行ってあげる。」と言うので連れていってもらおうと思い、
そのおっさんの後について行ったのでした。

すると宿の外に一台のリクシャが止まっていておっさんはそれに乗れと言うのです。
それ迄は宿の主人との話しぶりからして宿の従業員だと思っていたのですが
この時点でコイツはリクシャの運ちゃんだということに気付いたのです。

しかしこの時の僕は、まだコイツを信じていたので警察に連れて行ってくれると思っていました。

いざ出発して数分経つとおっさんは、リクシャを止めて「こっちだ」と行って歩きはじめたのです。
甘ちゃんの僕は、すんなりついて行きました。
途中から変な小道に入って行き、雰囲気が怪しくなってきました

そして変なビルの屋上につれていかれちゃいました。
そこからの眺めは良かったのですが、命の危険を感じはじめました。

するとおっさんは、人気のない屋上で、騙しのキーワード

「何か飲むか?」

と言ったのです。

ここで飲むと言うと睡眠薬や毒が入っていて眠らされたり殺されると言う話は良く聞いて
いたので、「ウワーコイツに命狙われてるー」とヒシヒシと感じながら変に断ると
切れられて襲われるかなーと思い「下痢だから飲めない」と言い訳をしてなんとか
難を逃れました。しかし、彼の態度は急転し次はそのビルの3階にあるかなり怪しげな
宝石店に連れ込まれました。どれくらい怪しいかと言うと

まず、入り口は黒塗りのスモーク(絵を見てね)で間取りは、かなり細長い。
そして入り口で何故か靴を脱がされる。そして周りに3,4人が見張っているのです。



かなーリやばくなってきました。ここで無事に帰れるのは、もうここで何でもいいから
宝石をかって逃げるしかないと思い、石が付いていない安そうな指輪を500円ぐらいで買い
走って逃げました。後ろからリクシャのおっさんが追って来るのですが見向きもせずに
一心不乱に逃げました。と言う感じで騙されて指輪を買わされてしまったのでした。

しかし、命があって良かったーと本当に思いました。インドに行こうと思っている人は
リクシャの運ちゃんに要注意しましょう。また何か飲むか?と言われても飲まないようにしましょう。

さて、なんとか宿まで帰ってきて冷静になり、どんな指輪を買ったのかと思い、見ました。
するとその指輪がかなりの傑作品だったのです!!どんな感じかと言うと下の絵のように
人がヨガをやっているリングだったのですが・・・裏を返すと



女の人がヨガをやっている代物だったんです。
何故分かるかというと下の絵のようだったからなのでした。



結構リアルに彫られていて、あんなに緊張した場でこんなものを買って来たのか
と思いました。しかし今は、結構お気に入りのインドグッズとなっています。

災い転じてなんとやら・・・と言いますがとにかくインド人を信用しないのが
一番いいかなと思った出来事でした。


インド式セールス用語

      
誰もが体験することですが、インドではインチキ日本語をフルに使い
モノを売り込もうとする人がたくさんいます。しかし使い方を間違っ
ているんじゃないの?と思う人もたくさんいます。そんな中で超代表
的なモノを紹介します。まずは、

「オニーサン! 見るだけヤスーイ!」

これでは、2通りに解釈できます。まず、

「見るだけ安いなら、買ったら高いんかい!?」

という解釈と

「見るだけで金取るんかい!?」

です。「見るだけタダ」と言うのが彼らの言いたい意味なのだがそんなこと
とは露知らず、今日もインド中でこの不思議なぼったくり用語が飛び交っているのです。



インドのタクシー

      
これは、全くもって申し訳ない話なのですが・・・

ネパールでのんびりし過ぎて帰りのカルカッタ発バンコク行の飛行機に乗るのには
陸路でインドに戻ったのでは、間に合わなくなった僕たちは仕様がなく飛行機をつ
かって、カトマンズからカルカッタに飛ぶことにしました。その飛行機は予定では
朝10時くらいにカトマンズを出て一時間後にはカルカッタに着いている筈でした。

しかし僕がカルカッタ空港についたのは、これまた深夜でした。
何故、インドにつく時は必ず飛行機の時刻が遅れて深夜になるのでしょうか?

さて空港から市内までのアクセスは、プリペイドタクシーを使用することにしました。
デリーのときの様に胡散臭い
「俺はオフィシャルだから安心しろ!」となだれ込んで来る輩もいなく、
なんか拍子抜けしました。そんでもって何やらもうタクシーしかないと職員が言って
いるのでプリペイドタクシーを使用することにしました。

そこらにいた、デンマーク人とシェアしてサダルストリートに向かったのです。
しかし、デンマーク人がリトンホテルまでといったので(サダルにある中級ホテル)
タクシーはリトンホテルと言う僕みたいな汚い格好をした奴には
どうやっても似つかわしくないホテルに到着したのです。

そこにはドアマンが居てタクシーのドアを開けてくれます。しかし開けてビックリ!

中から出てきたのは胡散臭い奴ばかり。
しかも、ドアマンがホテルのドアを開けてくれているにも関らず、誰もそのホテルに入らず、
安宿へと向けて歩を進めていたのです。
ドアマンが寂しそうにドアをしめていたのがなんか印象的でした

さてさて、僕は2日後にはバンコクに戻らなければならず、
しかもその便が朝早い便で、公共交通機関が動いていないと説明を空港でされていました。
予定では朝4時にはサダルを出て空港に向かわなければならなかったので、
「そんなに早くタクシーが走っているのかな?」と不安だったので、
空港から乗ってきたタクシーの運ちゃんに

「今払った値段+30ルピー払うから、明後日の朝4時にこのホテルに迎えに来てくれ!」

と交渉したのです。すると運ちゃんは、
「朝早いのはいやだ」と言うのです。
しかし僕たちが必死にお願いするので

「しょうがない、わかった。この車のナンバー覚えておけ」と言うのです。

「わかったありがとう、絶対来てくれよ」とお願いしたのです。
さて明後日・・・・・
朝早く僕たちの泊まっていたホテルをチェックアウトして運ちゃんと待ち合わせしている
リトンホテルに向かおうとした時です。

僕たちの泊まっていたホテルの目の前にタクシーが止まっていて、
しかも値段を聞くと約束しているタクシーの値段よりも全然安く行くのです。


僕たちは、そのタクシーに乗ってしまいました。約束して多分リトンホテルにきた
タクシーを無視してしまいました。非常に申し訳ないと思いつつも

「彼も早起きしていいことがあるだろう」

と勝手に納得していたのです。タクシーの運ちゃん本当に来てくれたのならごめんなさい。

インドの靴磨き

      
インドに行くと靴磨きが執拗に追い回して来る。全然汚くない靴なのに磨かせろと
しつこい。第一インドは牛のうんだらけで、何処の街も埃っぽくて磨いてもすぐに
汚れてしまうのに・・・。とここまで述べたのは一緒に行った友達の感想である。

僕の場合は違った。友達と二人で行ったのだが、いつもいつも友達に「靴を磨かせろ」
と言うのに、僕には本当に一回も声をかけてこないのである。確かに声をかけられて
も磨かせる訳はないのだが、全くインド人靴磨きの眼中に入らないのも悔しい

何処の街に行っても声をかけて来る奴はいないのである。確かに友達の靴はブーツで
あるが、僕だってサッカー用の靴ではあるが一応黒い革製の靴を履いている。
ある街で電車を待っている時に、例によって友達が「靴を磨かないか?」と言われて
いたので、友達が「俺の靴はいいから彼(僕)の靴を磨いたら?」と僕の靴を指差し
言ったのである。すると、そのインド人は、

「奴の靴は汚いから磨きたくない」



と言ったのである。これは意外な答えだった。普通汚いから磨くものじゃないのだろうか?
しかし、この発言で何故僕の靴をインド人は磨きたがらないか判明したので心もやもや
は、晴れたが、なんか腑に落ちないモジョモジョした気分になったのでした。しかし
インド人が磨くのを嫌がる靴っていったい・・・


インドのえらい神様

      
インドはヒンズー教の国です。ヒンズー教には神様がたくさんいます。
その中でも有名なのがシヴァ神、カーリー神、ビシュヌ神などだと思います。
そしてカルカッタにはカーリー神を奉ったカーリー寺院というお寺があります。
ココはインド人にとっても観光名所であり、全国各地から人が押し寄せてきます。

カーリーはシヴァの奥さんのドゥルガー神が姿を変えた神で夫同様に血を好み、
赤い舌をだして生首を持っており血の生贄を好むのです。
カーリーの怒りは血を捧げることでおさまるらしく、山羊の生贄の儀式などが
見ることができます。山羊の生贄は、かなりショックで目の前で大きな刀でズンと
一振りされ首がハネられます。ハネられた首から上は必死に鳴こうとするのですが
首から下がないので鳴くことも出来ません。

最初はマバタキとかしているのですがその内息絶えます。
しかし胴体のほうはバタバタもがき苦しんでいるのです。
これも30秒から1分ぐらいで息絶えますが、この光景は僕にとってショックでした

。 そしてさらにショックなのは、この作業がかなり淡々と行われて荘厳な
雰囲気は全くなく、息絶えるとすぐに外のゴミ捨て場に捨てられてしまう
のです。
そして捨てられると同時に野良犬がよってきてその山羊を食べているのです。
うーん。命って何だろうと思いました。

さて、カーリー像がある建物の中に入ることにしました。
しかしこの建物は入り口と出口が同じところで更に、物凄い数の人がなだれ込もう
として出たい人が出れないので建物の中はえらい混みようです。

山の手線のラッシュよりもひどくもう人の流れに任せるだけで、足は浮いたままでした。
中では殴り合いの喧嘩がはじまってしまうし、
母親にだかれた赤ちゃんはつぶれそうになってるし
そこかしこで発狂したかのように叫ぶ人、わめき泣く人、とにかく凄い大パニック。

そして人の流れに身を任せなんとかカーリー像の前にたどり着きました。
こんなに皆が狂うほどまでして
崇めようとするのだからさぞかし荘厳な像なのだろうと思いパッと顔を上げる
とそこには!!!



のようなまるで安での銀行強盗の様なサマをしたカーリー像がいたのです。
これをみて周りのインド人は歓喜のあまり発狂したりしていますが
僕には銀行強盗にしか見えず笑いが込み上げて来てしまいました。
色々名文化が世界にはあるのだなと実感させられちゃいました。


  

野人のハーモニカ


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