不吉な旅の始まり (01/6/21)


       いよいよ、7年にも及んだ大学生活の終止符を打つべく、
卒業旅行を計画した僕は、南米中東か迷った揚句に中東を選びました。
理由は、特にありません。なら書くなって感じですが… 
そして今回も無謀な計画を立ててしまいました。

28日間で7カ国訪問…

計画を立てた時点であまりに無謀だということには気が付いていましたが、
最後?の長期旅行ということで光通信経営陣並に欲張ってみました。
出発は、修士論文の発表会と飲み会が終わった翌日に決定。
一日も余裕を持たせない外務大臣田中真紀子並の日程です。

さて、論文発表会では、パワーポイントの効果音を全種類使うという
ふざけた発表をかまし教授陣には失笑を通り越して卒倒を買い、
修論発表後は大無礼をまじで教授陣に謝って廻っていました。
その後の飲み会は大いに盛り上がりました。そして翌日、ほぼ徹夜のまま、
朝5時に起床し、電車に乗って千歳空港まで行きました。

今回の飛行経路は、まず千歳空港から羽田空港へ飛び、成田まで移動して、
トルコ航空でイスタンブールに入るというものでした。
昼の成田発の便だったので朝一番で千歳から羽田に飛ぶことになっていた
のです。さて今回の旅には、最初だけお供がいました。

彼は、大学の後輩で相当にアロハでアフロな奴でした。
空港で待ち合わせをしていたところ彼がやってきました。

そんな彼の持ち物は
つい数時間前まで飲んでいた

白木屋のビニール靴袋

だけでした。

その中に歯ブラシと手ぬぐいとガイドブックを入れていただけなのでした。
また着ている服も北海道大学と大きく書かれたTシャツを2枚重ね着して、
その上から自分で北海道大学と縫いつけたトレーナーを着ているという
日本人に会えばどこから来たか一目瞭然という格好でした。
そんなファンキーな彼が今回の旅のお供です。

もし僕がもう少しまともな人間だったら即座に
オー人事オー人事のスタッフサービスに電話をしていたのでしょうが、
こんなのり嫌いじゃないので、なるべく他人の振りをしながら
周囲の人が彼を見る眼を楽しんでいました。

さて離着陸の記憶なく羽田に到着し、そこからバスで成田まで移動しました。
そして早速成田を離陸。離陸後一時間くらいして、前方の画面を見ると
飛行経路が出ていました。
それを見ると飛行機は今まさに

北海道上空を通過中…

何故?トルコという西の国へ向かうのに何故北へ?
あの朝早くにおきた努力はいったい…と軽く敗北感を味わってみました。
さて今回はいつものアジアと違いフライト時間が長く12時間くらい
ありました。相変わらず爆睡をかましていた僕ですが、
喉が渇いたのでスチュワーデスを呼ぼうとしてボタンを押しました。

しかし何の反応もなし。

直接呼び止めるとこの席はスチュワーデスを呼ぶボタンは壊れています
とのこと。まぁまぁ仕方ないということで、軽く日記でも書くかと思い直し、
読書灯のスイッチを押しました。

これまた軽く無反応…

なぜいつもいつも僕はこうなのでしょう・・・ 
トルコ航空さんからのおまえはスッチ−も呼ばず、
明かりもつけず大人しく寝ておけというメッセージなのでしょう。

あぁ今回も始まりからなにやら不吉な予感が・・・

さてトルコ人の言うまま寝て起きたらイスタンブールに着いていました。
なんとまあ時間のたつのの早いことか。
トルコについたのは夜でしたが、アフロマンもいましたし、
なんの心配もなくタクシーを拾って街へ。タクる前に、
そこらでぶらぶらしていた日本人を拉致して、
タクシー代をシェアすることにしました。拉致した彼は、
海外旅行が初めてだったらしく、スーツケースバックパック
というとんでもない重装備で身を包み、
どうしてよいか分からず突っ立っていたのでした。

というわけで、スーツケース君をタクシーに乗せて街へ向かったのですが、
いきなりタクシーの様子がなにやら変です。プスプスいってます。

そして空港からしばらく来たところで3車線の真中でいきなりの
エンジンストップ・・・

この時点で僕たち二人はネタだっ!!

と喜び、車外に出てボンネットを開けて修理している運ちゃんとかを写真に
収めていたのですが、車内に残っている彼には明らかに不安と後悔の表情が・・・

確かに初海外でこんな事態が起きたらビビルかもしれませんが、
彼の表情からはトラブルが起きて喜んでいる

バカ二人に対する不安

ありありと見て取れました。
片やスーツケースにバックパック片や白木屋のビニール靴袋
ですから・・・ さて程なく修理も終わりタクシーは出発しました。
そして、僕らは親が取ってくれた5ッ星ホテルに泊まるという彼を
残して、スルタン地区という安宿街に降り立ったのでした。
そこは、ブルーモスクやアヤソフィアなどというイスタンブール屈指の
観光地ある地区です。

そして、そこをぶらついているとポケモンを発見しました。
ポケモンはもうワールドワイドな人気なんだなー
と思ってそのポケモンの描かれている皿をみると
なにやら様子がちょっとおかしいのです・・・↓

      わるそう

かなり悪そうな表情のポケモンでした・・・。

あぁなんて不吉な出だしなんでしょう。

トルコ航空の機内、イスタンブール市内のタクシーと来て
かわいいはずのポケモンまでこんな表情で僕を迎えてくれるとは・・・
と最後は、なんの話かわからなくなってきましたが、そんなこんなで
不吉な予感のする中東編の幕開けです。