さて、狂乱の宴が終わった元旦の早朝… 昨日のバカ騒ぎがウソのように街は静まり返っています。 僕は、バルセロナ郊外のモンセラットというキリスト教 の聖地へ行くことにしました。新年明けて一発目に訪れ る寺院なので初詣といった感じでしょうか 電車で揺られること1時間でモンセラットの駅につきました。 ここから山の上にある教会までロープウェイで登ります。 かなり切り立った崖の上にある教会なので、とても質素なと ころだろうと勝手に思っていました。 しかし、ロープウェイを降りるとそこは、質素どころか、 麓の駅より10倍くらい華美で栄えているではありませんか。 カフェあり、レストランあり、土産屋あり… とかなり開けています…なんなんでしょう。 日本で言うと 比叡山にスターバックスとデニーズがある ようなもんです… 早速ありがたみが薄れていきます… ちなみに、モンセラット寺院は、少年合唱団がとても有名だ そうです。毎日13時過ぎから合唱が聞けるという情報を聞い たのでかなり楽しみにしていました。 さてさて、軽くカフェなどをスルーして教会内へ入りました。 さすがに聖地と呼ばれるだけあって、教会は荘厳かつ壮麗で とても素晴らしい雰囲気でした。ここには黒いマリア像が 聖体として奉ってあり、参拝者はこれを目指してきています。 僕は、広い聖堂の中に座ってみました。ほどなく、司教のよ うな人が出てきて、説教を始めました。別にキリスト教では ないですし、言葉もわからないのですが、聖堂内に響く声と 静寂という雰囲気も手伝ってジーンときちゃいました。 昨夜の狂乱がうそのようです。 さて、司教の話が終りました。いよいよ合唱団か!?と思って のですが、次はもっと偉そうな大司教のような人が登場しました。 そして、また説教がはじまります。大司教らしき人が話はじめる ころには、だいぶ人も増えてきていました。 そうとうありがたみの有る言葉をかけているのでしょう。 しかし言葉が全くわからないので、眠くなってきていました。 そんなちょっと退屈を感じていたときに 誰かの携帯電話着信音が静寂を打ち破り、 大司教の話を止めました!! どこの国にも無礼な人はいるもんです。 ちゅうか電車の中でならまだしも教会内で 新年一発目の大司教の話を聞いてる最中に携帯なんて… 最低です 厳かな雰囲気はかき消されてしまいました。 しかし誰も携帯に出ません。一同 「どこのどいつだよー」 と言う感じで見合っています。 その間もずっと ピピピピッピピピピッ と鳴り続けています。しかし携帯にしては、変な音です。 そして早く出ろよと誰もが思っていました。 僕も、だれだよーと回りを見渡して見ました。 するとなぜか回りの人々が一斉に僕をみつめているのです! なぜなんでしょう… と思ったのですがふと耳をすますと 音は、僕の近くで鳴っています。ちゅーか 僕の上着のポケットの中で鳴り響いています!! なぜだ?海外だから携帯なんてもっていないのに!! と思ったのですが、気がついてしまいました!! もしやこの音は!! めーざーまーしーどーけーいー!!!!! そうです。僕は、この旅に腕時計を持っていくのを忘れたの で、替わりに目覚し時計を持ち歩いていたのです… しかしなんでまたわざわざこの時間に鳴るんでしょう… 急いで、目覚し時計を止めてはみたものの、周囲からの 冷たい視線は止められず、僕は少年合唱団の登場を目前に して、ジーンとさせてもらった聖堂をシーンとさせて スゴスゴと逃げるように後にしたのでした。 てなわけで、 ファンキーな年越しで大ブレイクした後に 教会で大無礼を働いてしまい やっぱりファンキーなスペインの初詣でした。 |