節分の効果


    
2月3日は、日本の国民的行事(に個人的に押し上げたい)節分でした。

例年、僕の節分は、吹雪だろうがなんだろうか友達の家に
押し掛けて、上がり込み、豆まいて鬼を追い払い福を呼び
こみ、その代わりになにか一品(飲食系)を頂いていく
いうものでした。

また時には、一品貰うだけでなく、そいつを拉致して、そ
いつも豆まき隊の一員
にしてしまい、他の家に撒きにいく
という大変迷惑極まりないことをしてきました。
ほとんど稲中のノリです。
これを続けて行くと、大人数になってきて最後の方に押し
かけられた人はたまったもんではありません。

鬼がマメを撒きに来た。

お前がこないのが一番の福だ。

などと後ろ指をさされていました。

そして去年辺りから、関西の風習が北海道にも上陸してき
ました。

太巻き一気食いです。(*1)

そこで昨年は、太巻きをそこらの雪すさぶ路上で5名で寡黙に
一気食い
してみました。そこを、道行く車のドライバー達に目
撃され彼らの驚愕と失笑の眼差しを痛切に感じました。

(*1)毎年変わる 幸運の方角 恵方を向いて願い事をしながら
だまって太巻きを一気食いする謎の風習。現在広まりつつある


確かに、凍てつく寒さの中路上で太巻きを一言も発せずに
モクモクとほうばる奴が5人もいたら僕でもびびるでしょう。

そんなわけで、毎年吹雪きのなか友人宅に豆まきにいってその家
の冷蔵庫を荒らしていたりしていたのですが今年は世紀も変わった
のでちょっと落ちついた節分を過ごして見ることにしました。
その心構えがこれから身に降りかかる全ての不幸のもととなったのでした・・・

2001年2月3日

この日うちでは、友達で鍋を囲み、食後のデザート第1弾には、
太巻きを作成し、恵方を向いて太巻き一気食いをしました。ま
た食後のデザート第2弾として乳製品会社に勤務する友人の持
ってきた賞味期限10日切れの蒸プリンを一気食いしました。

そして

「鬼は外〜 福は内〜」

と近所迷惑をかえりみず、大声で豆まきをしました。

また余った酢飯を海苔2枚で巻いて余裕で米1号以上ある
太巻きを友人の研究室に11:55に持っていき

「後5分で節分おわっちゃう!いそがないと!」

と急き立てて一気食いはさせましたが・・・

こうして、例年になくマイルドな節分は表面上過ぎて行ったので
した。しかしこの生ぬるい節分は、僕に取りついた鬼を追い払っ
ていなかったようでした。

その鬼は、翌日2月4日に早速僕の元に戻ってきました。
その日、夜の冷え込みが厳しいので水道の凍結にご注意ください
とテレビでやっていたのをみつつ、夜12時くらいに帰宅しました。

するとどうでしょう。

水道が見事に凍結していて、蛇口をひねっても水が出てきません。

最悪です。
早速部屋を暖めて、カセットコンロやら布団乾燥機を導入して
水道管をあっためてみましたが、全く持って解ける気配なし・・・

鬼の仕業に違いありません。後2ヶ月で引っ越すのにここに来て凍結とは・・・

仕方ないので朝まで寝ることにしました。そして翌朝
近くのコンビニみたいなところまでいって、その前の公衆電話で
タウンページを広げて、水道屋に電話しました。

その公衆電話がまた、BOXじゃないので寒いのなんのって。
拷問です。しかも電話してもしても、市内各地で凍結が頻発して
るようで、「今日は無理」というような答えが多くてなかなか
見つかりません。

寒すぎます。極寒の中、10件以上かけていましたがダメでした。
そして、

「値段とサービスに自信あり!! 最後におかけ下さい!!!」

という宣伝文句の会社を見つけ、ここならいけそうだと思い
電話しました。出たのはちょっと若っぽい女性でした。

水「もしもし?」
や「もしもし?水道が凍結してしまったのですが」
水「はいはい。今日2時くらいならいけますけど」
や「わかりました。ところで大体でいいんですが
  いくらくらいかかるのでしょうか?」

(これは今までもずーっと聞いていて凍結の程度にもよるが
 6000−12000円くらいと言われていたので一応今回も聞いた。)


すると水道屋のねえちゃんは
水「それは言えませんねー」
や「はぁ?じゃあいくら用意して良いかわからないじゃないですか!
  大体でいいんですよ。今までの平均的な値段とかでいいんで
  教えてください」

水「そんなこと言われても、現場みてみないとねー」
や「おっしゃることは十分わかるんですけど、こっちもお金用意し
  なくてはいけないじゃないですか。だから知っておきたいんですよ」

水「そんなこと言われてもねー・・・知らないわよお宅の都合なんか」

かなりむかつきました。
他の業者は、即答だったのに、この業者はたまにあるぼったくり業者
なのでしょうか?値段提示せずに修理した後で法外な値段を請求する
業者がたまにあるようです。

かなり腹が立ちました。
値段とサービスに自信がありとは、
値段の高さとサービスの悪さに自信があったのでしょう。

宣伝文句の通り、本当に最後の最後に電話すれば良かったと思いました。

しかしそんなことでへこたれていても仕方ないので,次の業者を探しました。
そしてやっと見つかって、午後1時くらいに来てくれることになりました。

そして午後1時半くらいになってやっと水道屋が来ました。
昨日の夜から、歯も磨いてなくかなり気持ち悪いので早く直して欲しくて
たまりませんでしたので、彼らの存在はかなり頼もしく感じました。

そして作業開始!かなり丁寧な作業員の兄ちゃんが2名来て、小1時間程
作業していました。そして、作業を完了して、僕の部屋に戻って来ました。

しかし、作業員の兄ちゃんからは驚きの発言が!

水「すいません。うちでは手に負えませんでした。スチームって器材のある
  会社に頼んでください。失礼します。」


と兄ちゃんたちは言い残し、僕にとって福の神だった水道屋は
鬼(凍結)を残して風の様に立ち去って行ってしまいました・・・

僕は呆然としていました。かなり期待していたのでかなり凹みました。
そしてまた,あの悪夢のような、水道屋探しです。

近くのコンビニのような店の前の電話から電話をかけまくりました。
(ウチは固定電話はないので、当然タウンページとかもないのです)

しかしなかなかスチームという器材のあるところで都合がつくところが
ありませんでした。ひどいところでは今日明日はいっぱいなので明後日
になります。だそうです。これは困りました。

番号を押す指もプルプル震えています。

もうこうなったら,いつものノリ重視の姿勢でいくしかない!!
と思い、会社名でおもしろそうなところに電話してみることにしました。

「水道屋のおにーさん」

こんななめた名前の水道屋他に載ってません。早速電話。

するとどうでしょう、いきなりビンゴです。値段は一万円前後で4時には
いけるというのです。助かりました。

そして午後4時半。家のチャイムがなり、ドアを開けると絵に描いたよう
な人の良さそうな、しかしおにーさんと天地ほどかけ離れてるはおっちゃん

水「こんにちはー 水道屋のおにーさんです」


と恥ずかしそうに、おにーさんを語って立っていたのです。

そして作業開始。おっちゃんは管をみるなり、これは8400円ね。
といって値段を提示。まーこれくらいなら納得でしょう。

そして興味津々で見守る僕に、逐一作業の内容やら機器の構造を教えてくれ
ました。しかし

水「む!?これはメーターのところで凍ってるのか?そしたら水道局よばな
  いかんなー」
とビックリ発言をかましてくれましたが
水「いや勘違いだった。大丈夫大丈夫。」

と言って30分くらいで直してくれました。こうしてようやく水道が復活し
たのが凍結発覚から17時間後の午後5時ちかくでした。

しかしもうすぐで引っ越すウチに8400円もかけてしまうとは
改めて自分の細さを痛感しました。
そして来年の節分は、豆持参で成田山にでもいって相撲取り相手に豆を
ぶつけ返す
ぐらいのことをして鬼を追い払おうと、一人心に誓ったのでした。










携帯電話進化論


    
ここ数年で携帯電話は驚くほどの進化を遂げました。
僕がはじめて持ったのは今から1年半くらい前の3月でした。
アナログマンなので別に持つ気はそんなになかったのですが、
家取り壊し強制退去事件以来、固定電話がなくなったので、
今更、権利を買うのもなんなんで携帯電話を買うことにしました。

ちなみに、家取り壊し強制退去事件とは、タイ編の身近にあるタイ式トイレ
にも出てきた家賃19000円の貸間のことです。
この家が取り壊して建て直すってことは知っていたのですが、
アジア満喫卒業旅行から帰ってきたら、
明後日までに出て行ってくれと言われ、
卒業式やら飲み会やらで大忙しの中、家を追われたと言う話です。

そしてこの家は、回線は共同で内線を押せば自室の電話につながる
というものだったので、自分のNTTの権利は持っていませんでした。
と長い前置きをしました。

さてさて電話がないと人との連絡が取れないので、取り敢えず買いにいきました。
ここで僕は自他共に見とめる貧乏性なのでお金をケチってPHSを購入しました。

しかしこのPHSは、アンテナが全く伸びないタイプのもので学校の研究室にいったら
電波が入らずに繋がりませんでした・・・
ほとんどの時間を学校で過ごしているのでこれでは全く持っている意味がありません。

そこで解約できるまで半年間まって、今度は友達のツテで、
その当時は最新&大人気だった
ドコモの携帯電話のN501を買いました。
といっても貧乏性なので勿論0円でかったのですが…。これは大ヒットでした。
iモードでしたし、電波もしっかり入るし。
ただ電波が入っても誰もかけてこないことに気がつき、
たっぷりブルーになったのは言うまでもありません。

そんなわけで持っていても活躍の場がなかった携帯電話ですが、
就職活動では大活躍でした。

学校にいるときに企業から電話がかかってきて次のスケジュールを決められるので
大変便利でした。この頃にはかけないけれども嬉しくてメモリーには150件ほど
の電話番号が登録してありました。

そして就職活動も終わってまたもや携帯を携帯しなくてもいっこうに
困らなくなっていた7月のある日。事件は起きました。

その事件は、サッカーの練習の最中に起きました。場所は北大サッカー場。

僕は、その日朝から爽やかにサッカーをしていました。
その日は、カラスが結構多くて練習中ふとグランドの横に置いたバックの方を見ると
友人のバックが荒らされていました。カラスはコンビニの袋を見つけて外に引きずり
出し中からパンやおにぎりを出しています。
そして袋を器用に開けて、パンを食べています。
おにぎりに至っては、人がやるのと同じように真中から綺麗に明けて食べています・・・
これは大発見でした。

しかしおにぎりの味付けがお気に召さなかったらしく一口食べて吐き棄てて、

飛び立っていってしまいました。
こ憎たらしいことこの上なし。
友人はキレて、カラス目掛けて日向小次郎なみのタイガーショットを打ち込んでいました。

僕は直接の被害者ではなかったので賢いもんだなーとただ感心してしているだけでした。

そして練習後・・・

自分のバックの所に戻ってみると僕のバックも荒らされた形跡がありました。

しかし食べ物は入ってなかったので

「カラスよ残念だったな・・・」

とちょっとした優越感に浸っていたのですが、次の瞬間!!
自分の携帯がないことに気がつきました!

財布はしっかりあります。電話だけがなくなっています。
誰も近づいてきてないので持って行ったのはカラスとしか考えられません・・・

取り敢えず食べ物と思って持っていったけど食べられなくてそこらに捨てている
かもしれないと思い、友人に携帯を借りて自分に電話をしてみました。

ウンともスンとも鳴りません…

かかっていることはかかっているのですが、周囲30mくらいにはないことは確実です。

ここでカラスが「カー?」とでも出たら最高に面白かったのですが、
さすがにそれはありませんでした。
ここで出たら史上初のサイバーカラスが誕生したのですが・・・ 

全くもっていったいどこへ行ってしまったのでしょう。
メモリー150件がカーカーと本当に飛んで行ってしまいました・・・
普通は飛ぶっていっても水に濡らしてダメになるとかなんですが・・・ 
バックアップも取ってなかったのに。しかし1時間くらい探しても全く見つかりません。
僕は諦めて取り敢えず、電話を止めにいきました。DOCOMOショップへ行きました。
そして店員に携帯をなくしたので止めてくださいとお願いしました。
そしてまたdocomoの電話を買おうと思ってるんですって言うと、

「まず警察に言って紛失証明書を貰ってきてください」

と言われました。

しかしこの日は土曜日で、紛失証明書を貰えるのは月曜以降とのこと。
これは困りもんです。固定電話もありませんし、普段なら「まっいいかー」
ってなるところですが、この日の午後にどうしても連絡をとらなければならない
用事が珍しくあったのです。
そんなわけでなんとかならんものかと近くの交番に行きました。
そしておまわりさんに

「すいません。携帯電話をなくしたんですが」

って言いました。するとおまわりさんが調書を取り始めました。

「いつどこでどうやってなくした?」

と聞いてきます。そこで

「1時間くらい前に、北大サッカー場で、カラスに盗まれました」

と言うと

「はっ?」

と聞きなおしてきます。
そうでしょうそうでしょう。誰もがそう思うのは当然でしょう。
まさか、カラスに携帯を盗まれる奴がいるとは・・・僕はもう1度

「カラスに盗まれたんです」

って言うと調書を作成していた彼の手が止まり、
その手はプルプル震えて笑いを堪えています。

「僕もねー警官、長いけどカラスに携帯盗まれたのは君が初めてだよー。
どうしよっかなー遺失物届にしよっかなーそれとも盗難届にしよっかなー。」


なんて浮かれ気味です。奥の方から他の警官もでてきて

「いやー盗難事件 容疑者はカラス なんて書くのもいいねー」

なんて勝手に盛り上がってます。まーそんなわけで、
結局は紛失届を出しただけで証明書はやはり警察署じゃないと貰えないとのことで
なんの成果もなく警官に

「またなんか困ったことあったらいつでも来なさい」

やくざの親分ようなセリフを言われ交番をあとにしました。
そして、DOCOMOショップに戻るとやはり証明書が必要なのと
機種変更扱いになるので一万円近くかかると言われました。

貧乏性の僕は、「高い…」と思い、他の会社で新規で買うことにしました。
そんなわけで、J−PHONEが0円だったのでJポンにしました。

この時はなんとか電話を手にしたので満足しいました。しかも一応カラー画面です。
そしてDOCOMOショップに行って解約をしたのですが、
その時に解約の理由を聞かれ、

「カラスに盗まれたから」

と書いて提出したら店員さんにかなり冷ややかな目で見られました。

「へー珍しいですねー」

と口では言ってましたが、目は「なにつまらない嘘書いてんのよ」

と言わんばかりでした。

動物に虐待され、世間の冷たい視線にさらされ買った新しい電話は
3和音スーパーハーモニーって書いてあるにも関わらず
初代ファミコン級のチープな音しか奏でられないのでした・・・

しかも着信音はナイトライダーのBGMという超レアものです・・・

しかも学校の先生がメモリーバックアップ用のソフトをかしてくれたのですが
対応機種に該当していなく、自分でメモってバックアップをとったりしてるのでした。

というわけでカメラやMP3が搭載しているこのご時世に初代ファミコン並という
野人の携帯電話進化いやどちらかというと退化論でした。